2017年6月15日木曜日

アジアのハープ


箜篌
くご
西方から中国に伝わった。
現在では西洋のグランドハープの機能を備えた、中国独自の現代的な箜篌(コンホウ)に生まれ変わっている。
箜篌 くご

サウン・ガウ
saung gauk
日本では通称「ビルマの竪琴」と呼ばれているミャンマーのハープ。

サウン・ガウ saung gauk

ヤージュ
yazh
古代インドのハープ。神話に出てくる幼獣をデザインに取り入れている。
ヤージュ yazh

古代エジプトのハープ

古代エジプトのハープ

古代エジプトのハープ
エジプト、ネクロポリス・テーベの壁画より

2017年3月16日木曜日

ダンバウ đàn bầu

ダンバウは、1本だけの弦を持つベトナムの楽器。形状も演奏方法も独特。世界でも類を見ない。
演奏は、右手で弦に軽く触れつつ、はじいてハーモニックスで音を出す。そして左手でレバーを使って弦の張りを変化させて音程を変えることができる。
これで、音程を正しく捕まえて演奏するには相当な技術が必要だろう。

元祖ダンバウはこのイラストのように太い竹筒を使っていた。
ダンバウ đàn bầu
共鳴胴が竹のダンバウ
難点は音量が小さいということ。とはいうものの、この楽器は大きな会場でみんなに聴かせるためのものではなかっただろうから、室内で一人で、または数人で演奏するのには十分だったのかもしれない。

現在の共鳴胴は、木製の箱でできている。
ベトナムの楽器 ダンバウ
新しいタイプのダンバウ
ちなみに、ダンバウを漢字で書くと「弾匏」。「匏」はヒョウタンやユウガオなど殻のことで、弦を匏に取り付けているところから名付けられたと思われる。

2017年2月1日水曜日

チターの仲間 ハープの仲間

チターの仲間
チターの仲間
チターの仲間
弦楽器の中では単純な構造で、音響ボディの表板に並行に弦を張ってある。日本の筝(そう/こと)はこの仲間だ。
弦楽器なので少なくとも1本の弦が必要だけど、音響ボディを大きくすれば弦の数を増やすことができる。100本以上の弦を持つものもある。
 チターの仲間はもともと単純な構造。だけど ハープシコードスピネットのように鍵盤がついて複雑な機構を組み入れた楽器も開発されてきた。ピアノも同じ仲間。
Zitherは、カタカナ表記でツィターとする場合もある。


ハープの仲間
ハープの仲間
ハープの仲間
音響ボディから飛び出すように弦を張ってある。弦のまわりには空間があるので両手を使って弦をはじくことが可能だ。
リラもハープとよばれることがある。リラは、チターの仲間と同じ様に音響ボディと並行に弦を張っているが、本体から伸びた「神社の鳥居」のような枠組があって、弦を横棒まで のばして張っている。
楽器の象徴のようなギリシャの竪琴がこのタイプ。


2016年12月3日土曜日

世界の打弦楽器


サントゥール(ペルシャ)
persian santur
西アジアでは古くから高い文明・文化によって完成された楽器が作られ演奏されていた。
サントゥールは、複数の弦を共鳴箱に張り巡らせて、スティックで打って音を出す。
弦を打って音を出すといえば現在ではピアノがあるが、最初に音程が出る打弦楽器として完成されたのはペルシャのサントゥールだろう。
下記に紹介している各地域の楽器は、西アジアから伝わり、それぞれ独自の文化に合うよう改良されたもの。日本にも中国経由で伝わり「夜雨琴」という名が付いている。

サントゥール(ペルシャ) santoor(persian santur)
世界中の打弦楽器の元になったサントゥール


サントゥール(インド)
indian santoor
インドのサントゥール。ペルシャのサントゥールと同じく台形の共鳴箱だが、分厚く作られている。

サントゥール(インド) santoor(indian santoor)


ハックブレット
Hackbrett
ドイツあたりで使われている打弦楽器。
演奏する格好からかドイツ人は、この楽器に調理器具の名前をつけた。Hackbrettは、もともと楽器の名称ではなく「まな板」のことだ。

ハックブレット

チンバロン
cimbalom(cimbál)
ハンガリーなど、東部のヨーロッパで使われいる打弦楽器。大型で4オクターブ以上の音域がありオーケストラでも使用される。
カタカナでツィンバロムと表記されることもある。
チンバロン cimbalom (cimbál)


ハンマー・ダルシマー
hammered dulcimer
dulcimerは、英語圏での打弦楽器の総称。
アメリカ合衆国で生まれた「弦をはじく楽器」としてダルシマーと呼ばれる楽器があり、区別をするためにハンマー・ダルシマーと呼ぶ(hammered dulcimer なので正確にはハンマード・ダルシマー)。

ハンマー・ダルシマー hammered dulcimer


キム
kim(khim)
タイの打弦楽器。
キム kim(khim)



ヤンチン(揚琴)
yang qin
中国の打弦楽器で洋琴とも書く。
日本にも伝わり、江戸時代には演奏されていたらしく、その名は夜雨琴(やうきん)という情緒的な文字で書かれた。中国語の発音を当て字にしたのだろう。

ヤンチン(揚琴) yang qin


2016年10月13日木曜日

アジアの東 ... 細長い弦楽器

アジアには太い竹を音響胴にして弦をはった楽器は現在でも存在する。
太古の昔、そんな楽器から発展したのがこれらの一連の弦楽器なのかもしれない。遠く西の国からの製法技術や楽曲文化も影響したかもしれない。弦の材質は絹糸だったが、金属弦を採用する楽器も現れてきた。
どんな歴史的経緯があったのか、その詳細は分からないにしても、アジアの東部には独特の弦楽器・・・長方形の箱に複数の弦を張った楽器が数多く存在する。英語では long zither と呼ばれることもある。



そう(筝)
日本の伝統的な弦楽器・・・ とはいうものの、もっと古くは中国の楽器で日本独自に発展したもの。左手の操作で音程を変化させる方法も受け継いでいる。
弦の数は13本が標準。
「琴」という漢字を当てることが多いが「筝」と書くほうが正しい。琴は弦の中間部にブリッジが無く、弦の長さを指で押さえることによって変化させる楽器を指す。でも、弦楽器の総称として琴の字を当てることもあるので琴でも別にかまわないんだろうけど。
そう(筝)
そう(筝)


グーチェン(古筝 Guzheng)
中国の伝統的な弦楽器。弦の数は21本が標準。
張った弦の中間部にブリッジが配置されているので、その構造から独特の演奏方法がある。

  • 按(ベンディング・チョーキング)弦を押さえて弦の張りを強くして音程を上げる。
  • 顫(ビブラート)小刻みに音程を変える。
  • 推(ポルタメント)ある音から異なる音へなめらかに変化させる。

以上のテクニックは、古筝から派生したと思われる多くの楽器に受け継がれている。

古くより中国全域に普及しただけでなく、北はモンゴル、南はベトナム、東は朝鮮半島や日本にも伝わった。
グーチェン(古筝 Guzheng)
グーチェン (古筝)


グーチン(古琴 Guqin)
中国の伝統的な弦楽器で紀元前から使われていたという。弦は7本で、七弦琴とも。
弦を押さえて音程を変化させるので「筝」とは区別される。ブリッジが無いので、それぞれ音の高さを整えるために弦(絹糸)の太さはそれぞれ異なる。
弦長を変える奏法なので、弦を押さえる位置と音程の関係を示すための 徽(き)と呼ばれるポジションマークがついている。
膝の上や机の上に載せて演奏するのが一般的なようだが、立てて演奏する絵もあったりするのでチェロやコントラバスみたいな構え方もあったようだ。
グーチン(古琴 Guqin)
グーチン (古琴)
古琴演奏技は、2003年、ユネスコの無形文化遺産保護条約に基づく「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」に掲載され、2009年9月に無形文化遺産として正式登録された(wikipediaより引用)


カヤグム(가야금 伽耶琴 Gayageum)
韓国の伝統的な弦楽器。日本では「かやきん」と読む。また、平安時代には日本にも伝わり新羅琴(しらぎごと)とも呼ばれていた。
筝ではなく琴の字を当てているが、弦楽器の総称としての「琴」を当てているのだろう。
弦は12本で年12ヵ月を表しているのだそう。義甲(フィンガーピック)は使わず、素手で弾く。
カヤグム 가야금 伽耶琴 Gayageum
カヤグム (가야금 伽耶琴)


コムンゴ(거문고 玄琴 Geomungo)
韓国の伝統的な弦楽器で、弦は6本。
背の高いフレットが並んでいるのが特徴。また、20cmくらいのスティック(スルテと言うらしい)で弦をはじいたリ、叩いたりして音を出すのも珍しい演奏方法だ。
コムンゴ 거문고 玄琴 Geomungo
コムンゴ (거문고 玄琴)


ダンチャン(彈箏 / Dan tranh)
ベトナムの弦楽器。弦は14本~16本で、現在では16本弦が普及している。
ダンチャン 彈箏 Dan tranh
ダンチャン(彈箏 / Dan tranh)


ヤトガ(Yatga / Yatug)
モンゴルの弦楽器。弦はそれぞれの時代で統一されていなかったが、現在では13本弦が普及している。
ヤトガ Yatga / Yatug
ヤトガ(Yatga / Yatug)

2016年8月23日火曜日

弦を叩く 打弦楽器

弦を叩く。現在の最新楽器ではピアノがその代表。
ピアノがヨーロッパで登場するまでは、弦を直接 打つ楽器が多数存在していた。もっとも原始的なのは弓の弦をはじいたり、たたいたりするもの。
この弦を叩くという発想がクラビコードを登場させ、ピアノまで引き継がれている。


ビリンバウ berimbau

ブラジルの格闘技、カボエイラの競技の時に使われる弦楽器であり打楽器でもある。

身長と同じくらいの棒に弓矢の矢のように金属弦を張り、共鳴器としてヒョウタンを取り付けてある。
演奏は、スティックで弦をたたく。

スティックを持つ手にはカシシというガラガラを持ち、ビンビンという弦の音と、シャカシャカというカシシの音をリズミカルに奏でる。
ビリンバウ berimbau
ビリンバウ berimbau


ウトガルドン utogardon
ウトガルドン utogardon
ウトガルドン utogardon
ウトガルドンは、ハンガリーやルーマニアなどに古くから伝わる楽器。見た目はチェロに似ている。
ストラップで肩から吊るして、右手に持ったスティックで弦をたたく。左手は指で弦をはじく。
ウトガルドンでリズムを刻み、バイオリンでメロディを奏でるという組み合わせが多く、ダンス音楽の伴奏としてとしてよく使われる。



ドンキョーナ donkyona
ドンキョーナ donkyona
ドンキョーナ donkyona
南フランスとスペインの国境あたりのバスク地方の民族楽器。
長方形の共鳴器に数本の弦を張ってありスティックでたたいてリズムを刻む。
もう一方の手にはチュラと呼ばれる縦笛を持ち、リズムとメロディを同時に奏でる。


サントゥール santoor
サントゥール santoor
サントゥール santoor
古代ペルシャより使われている打弦楽器。
調律された複数の弦を並べてあり、打ち付けてメロディを奏でることが打弦楽器として、現在のピアノにつながりを持つ。
この楽器は、西はヨーロッパ、そして東へはインド、東南アジア、中国にも伝わり、独自の音楽に合わせて変化し発展している。



ハックブレット hackbrett
ハックブレット hackbrett
ハックブレット hackbrett
ヨーロッパの打弦楽器のひとつ。ドイツやスイスで使われている。



ヤンチン yangqin
ヤンチン yangqin
ヤンチン yangqin

中国の打弦楽器。明清ごろに西方から伝わった。中国独自に発達しておりオーケストラでも使われることがある。漢字では楊琴または洋琴と書く。



キム kim

タイやカンボジアで使われている打弦楽器。
もともとペルシャ(イラン)の発祥であるが、東南アジアには中国を経て伝わったという。



タイの打弦楽器 キム
キム kim


2016年7月16日土曜日

スライドバーで演奏する弦楽器

指板に弦を押し付けるのではなく、弦に棒を押し当てて(接触させて)弦が振動する長さを変えていく。この棒はスライドバーと呼ばれている。ただし 棒ではなく玉だったりもする。また、当初ガラスビンの首の部分を切り取って使ったことにより「ボトルネック」などとも呼ばれる。そして、この演奏方法を「スライド奏法」とか「ボトルネック奏法」と呼ぶ。実際にビンの首を使うことはそんなにないだろうけどね。
スライドバーは、弦の振動に負けないように金属やガラスなど少々重いもののほうがよさそうだ。指にはめたり、手でにぎったりして使う。

振動させる弦長を自由に変えられるので、なめらかに音程を変えるグリッサンドや、大胆なビブラートも可能。単音だけではなく複数の音、つまり和音(コード)全体にグリッサンドやビブラートがかけられる。

一般的なギターでもスライド奏法は可能であるが、指板と弦の隙間を高くした専用の楽器のほうが扱いやすい。扱いやすいとはいっても演奏技術は安易ではない。他人に聴かせるまでになるには、ちょっとやそっとの練習では無理。根性をこめて修練に励まなければならない。
演奏方法も出てくる音もアナログ的であるため、単に技術的な腕前だけでなく、感性とか表現力とか、そんなアーティスト、アーティストした部分が磨かれている必要があるようだ。

スチール・ギター
スチールギター steel guitar
スチール・ギター steel guitar
 スライド奏法では、音が小さいという難点があるが、まあ、電気的に増幅してやれば、いくらでも音は大きくなる。スチール・ギターは、アンプで増幅できる技術が一般になったためスライド奏法の楽器として広く普及したのだろう。
ギターの名を持つものの、これはいわゆるギターではない、弦は6本以上あるのが普通で、ペダルスチール・ギターは 足元のペダルで弦の張り強さを演奏中にでも変えることができる機構が備わっている。

リゾネーター・ギター
リゾネーター・ギター resonator guitar
リゾネーター・ギター resonator guitar
 リゾネーター・ギターは、音を大きくするために、金属の音響板を組み込んだギター。ボディ全体を金属で作り上げたものもある。
スライド・バー奏法だけに特化するのであれば、ネックを握って演奏するわけではないので、ギターの形をしている必要はないのだけれども、スライド・バーでの演奏はギター(もしくはギターみたいな楽器)から生まれたのだろうから、その形を踏襲しているわけだろうね。

インドにもスライド奏法の楽器
インドのビチトラ・ヴィーナ vichitra veena
ビチトラ・ヴィーナ vichitra veena

インドのモハン・ヴィーナ mohan veena
モハン・ヴィーナ mohan veena
ビチトラ・ヴィーナ
インドの楽器。数あるビーナの中で、スライド奏法専用が、このビチトラ・ヴィーナ。スライドさせる道具は棒ではなくて玉だ。

モハン・ヴィーナ
インドにはモハン・ヴィーナという楽器もある。ヴィーナという名がついているのだけれども伝統的なものではなく比較的新しく作られた楽器。リゾネーター・ギターにヒントを得たのだろうね。見た目はギターの形をしているが、メロディ弦の他に共鳴弦がいっぱい張り巡らされているのはインドらしいところ。

八雲琴
八雲琴 やくもごと
八雲琴 やくもごと
あまり知られていないのだけれども、日本にもスライドバーの弦楽器がある。特別な神事に使われるようで、日本全土に普及しているわけではない。

2016年6月18日土曜日

牙箏(アジェン)

韓国の牙箏(アジェン)
牙箏 (アジェン) は、弦を擦って音を出すロングチター
朝鮮半島の擦弦楽器。
モンゴル、中国、ベトナム、そして日本にも東アジアで多く使われている長方形の弦楽器(ロングチターだが、アジェンは弦をこすって音を出す。大くくりでは「弦鳴楽器」ということになるが、とても珍しい奏法なので、楽器を詳しく分類する場合はちょっと難儀である。
古くより宮廷音楽に使われていた「大牙箏」は馬の毛の弓ではなく、木の棒。
民間にも普及している「小牙箏」ではバイオリンなどと同様の毛を張った弓を使う。

2016年5月20日金曜日

ビチトラ・ヴィーナ

インドの楽器 ビチトラ・ヴィーナ
ビチトラ ヴィーナ
インドのヴィーナ(Veena)は、「弦楽器全般」を表す名前。ギターの様に抱えて弾くもの、背中に背負って弾くもの、弓で弦を擦るものなどインドにはたくさんの種類のヴィーナがある。
こんな中で、ビチトラ・ビーナはスライド奏法を取り入れた楽器だ。スライド奏法は弦楽器の演奏方法としてはとりたてて特殊ではないが、インドでは珍しい。弦に棒などを押し当てて弦の振動長変える方法で、なめらかでクネクネした音を出すことができる。ビンの首の部分を使ったことによりボトルネック奏法とも言われている。
ビチトラ・ヴィーナの場合、左手で弦に押し当てているのは棒ではなく玉。ニワトリの卵みたいな大きさで、材質はガラスだって。

2016年4月6日水曜日

箜篌

箜篌は「コンホウ」、日本では日本語読みで「くご
もともとは、西アジアから伝来した楽器が中国など東の地域で独自に発展した。
日本には天平時代 中国から伝来。朝鮮半島を経由して伝わり百済琴ともよばれ 正倉院の宝物 のひとつとして保管されている。
箜篌 コンホウ または くご
箜篌
最新の箜篌は、西洋のグランドハープとほぼ同じ形となっている。

2016年3月14日月曜日

ボロン bolon

ボロンを演奏する男性の図 (bolon/西アフリカ)
ボロン bolon
ボロンは、アフリカの楽器。アフリカの西部(マリなど)で使われている伝統的なハープ。

音響胴はヒョウタンで、上部には毛の付いたままの獣皮を張り付けてある。
ヒョウタンに差し込まれた木の棒には3本の弦が張られており、両手の指ではじく。はじくだけではなく音響胴は叩いてパーカッションもかねている。

先端にはジャンベ(同じく西アフリカのドラム)と同じようにの金属製のラットルを取り付けることもあり、弦をはじくと同時にジャラジャラと響く。


2016年2月12日金曜日

ピンピア pinpia

ピンピアを演奏する男性のイラスト (pinpia)
ピンピア pinpia
ピンピアは、タイ王国で使われている弦楽器。

木の棒にヒョウタンの共鳴胴を取り付けてある。
ヒョウタンは、お椀形に切り取ってあり、開いた部分を胸のあたりに押し付けたり、少し離したりして音質を変えながら演奏する。早く動かしてビブラートをかけることもできる。


2015年12月18日金曜日

ムベト Mvet

ムベトを演奏する人の図 Mvet player
ムベト Mvet
ムベトは、アフリカのガボンや赤道ギニアなどで使われている弦楽器。

木の棒にヒョウタンを取り付けてある。ブリッジは背の高い縦型で弦もそれにそって縦方向に立体的に張ってある。
弦をはじく部分が2か所あるので、両手で演奏する。

音響増幅用のヒョウタンは、3個であったり4個であったりで定まってはいない。棒の長さ(全長)もそれぞれである。

私家版楽器事典
弦楽器事典

2015年9月16日水曜日

チェレンプン celempung

ガムランで使う弦楽器:チェレンプン celempung
チェレンプン
ガムランは インドネシアの代表的な合奏形態。ジャワやバリ島などで発達した打楽器を中心にした楽団。
打楽器中心ではあるが、何種類かの弦楽器も使う。弓擦楽器のルバブ、そして、このチェレンプン
チェレンプンは 木製の音響箱に複数の弦を張り巡らせたチター形の撥弦楽器。2本セット(複弦)の金属弦が張られており、両手の親指ではじく。複弦独特の キョン キョン とした感じの音色で響く。

2015年8月1日土曜日

ササンド sasando

ササンドを演奏する男性のイラスト
インドネシアのササンンド

ササンドは、インドネシアの弦楽器。ロテ島やティモール島などで使われている。

丸い筒に複数の弦を張り巡らせたハープで、椰子の葉でできた、パラボラアンテナのような音響板が付いている。
演奏時は、膝の上や台の上に載せて、両手で筒を包み込むようにして弦をはじく。めでたい儀式の時にはかかせない楽器だという。

The sasando is a harp-like traditional music string instrument native to Rote Island(Indonesia).

2015年7月14日火曜日

ペダル・スチール・ギター

ペダルスチールギターのイラスト
ペダル スチールギター
もともと、ギターを膝の上に水平に置いて硬い棒状のものを弦に押し当てて音程を変える奏法が始まり。硬い棒状のものはスライドバーとかボトルネックとか呼ばれている。
その後、スライド・バーで演奏する専用の楽器として発達したのが、スチールギターでハワイアンなどでよく使われる楽器となった。さらに、足でペダルを踏み込んでで音程を変えることができる機能を付けたのがペダルスチールギターである。
現在のペダルスチールギターは、どう見てもギターではなく、チターの仲間に入るわけだが、以上のような歴史があってギターという名前が付いているわけだ。

スライド・バーを使った演奏(ボトルネッック奏法とも)は、アコースティックな状態では、あまり大きな音が出ないのでピックアップで音を拾いアンプで増幅する。
クネクネとした蛇行するようなメロディ・ラインを表現できるのが特徴で、ポルタメントやグリッサンドはお手のもの。ただし、ちゃんと人前で演奏を聴かせることができるようになるにはそれ相当の情熱・根性・努力が必要。習得はとても難しい楽器である。

2015年6月11日木曜日

コラ

西アフリカのコラ KORA
西アフリカのコラ

横浜港の横浜ベイブリッジ、瀬戸内海の多々羅大橋。これらは広義では吊り橋であるが、正しくは「斜張橋(しゃちょうきょう)」といって、主塔から直接複数のロープが桁(道路の部分)につながっている

アフリカには斜張橋のように弦を張った楽器がある。背の高い主塔(?)が縦方向に複数の弦を受けている西アフリカのコラ
この楽器をギターなどの仲間としてリュート型撥弦楽器という記述を見かけるが、弦の張り方や演奏方法からして、ハープの仲間である。楽器全体の形は確かにリュート型のように見えるが、弦の長さを調節しながら演奏するわけではないものね。

コラは、西アフリカ(セネガルやガンビア)で使われている伝統的な民族楽器。
音響ボディは、大きな瓢箪を半球状に切り取って皮を張ってある。飛行機の操縦桿に似た取っ手が二つあって、左右それぞれを握りつつ親指と人差し指で弦をはじく。
伝統的な演奏者は、グリオと呼ばれる吟遊詩人で、英雄伝や日常の生活情報など語る。

2015年5月2日土曜日

ニャティティ

ニャティティ の イラスト
ケニアのニャティティ
ニャティティ・・・ アニメキャラクタのような名前を持った楽器はケニアのハープ。
横木に8本の弦を張ったリラ形のハープで、共鳴ボディは丸く削りだした木やヒョウタンで、表面に獣の皮が張られている。

リラ形のハープは膝にのせて演奏するというのが一般的だがニャティティは床(地面)に置いて演奏する。
ストリート・パフォーマンスで弾き語りなど、一般大衆で使われている。両手で弦をはじきつつ、足に付けた鈴(オドゥオングというらしい)でリズムを刻む。

2015年4月1日水曜日

ベゲナ

楽器演奏のイラスト。エチオピアのベゲナ(ベガンナ)
エチオピアのベゲナ
大きなハープである。
エチオピアの民族楽器との表現があるが、一般民衆の楽器というより、上流の人々の高貴な楽器のようだ。

分類では総称してハープとして扱われるが、オーケストラなどで使うグランドハープとは少し形状は異なる。ベゲナの形はリラだろう。
リラは、共鳴胴本体と平行に弦が配置されていて、2本の柱の頂上にある横木に弦が取り付けられている。
リラ形のハープは、古代より西アジアやエジプトに多くみられるが、エチオピアのベゲナはでっかい。
でっかいので弦が長く、皮張りの共鳴胴も大きいので低音が鳴り響く。
唄の伴奏として使われるが、低音のアルペジオで歌う楽曲は特別な趣がある。
ベガンナとも。

2015年3月13日金曜日

チター/ハープ属の弦楽器

チター/ハープ属の弦楽器
チターの仲間は、共鳴ボディに対して平行に弦を張ってある楽器。だから、弦をはじくのは片面からになる。
ハープの仲間は、共鳴ボディから弦が空中にはられている。だから左右両面から弦をはじくことができる。

2015年2月1日日曜日

バリハ

マダガスカルのバリハ Valiha
マダガスカルのバリハ Valiha
マダガスカルの最初の住人は、アウトリガー・カヌーの存在や言語学の研究から、東南アジア島嶼(とうしょ)部から渡ってきたことは確実視されていた。2005年に発表されたマシュー・ハールスによるDNA研究により、1世紀前後、ボルネオ島から航海カヌーでインド洋を横断してマダガスカルに移り住んだことがほぼ確実視されるようになった。(Wikipediaより転用)

大阪湾を渡ることでさえ、とても遠いと思ってしまうのに、東南アジアのボルネオ島あたりから インド洋をカヌーで渡ってアフリカ大陸の南東マダガスカルまで行く ・・・・ 信じられない ・・・ 昼間は水平線だけ、夜は水平線すら見えないのに・・・ でも本当のようだ。東南アジア島嶼部の海洋民族の航海技術からすれば可能だと。

南太平洋で使われている「本体脇にウキを付けたカヌー(アウトリガー・カヌー)」がマダガスカルに存在していることから、東南アジアとマダガスカルとの関連が分かってきたということだけれども、楽器も同じものが存在しているのだよ。

この弦楽器、マダガスカルのバリハである。
竹に何本かの弦を張った楽器は総称して「竹筒琴(ちくとうきん)」と呼ばれることがあるが、この楽器は東南アジアで発達した弦楽器だ。演奏方法は両手で竹筒を包み込むようにして指ではじく。形状も演奏方法もそのままマダガスカルに持ち込まれた。
音楽・・・人間の本能・・・長旅には人間の本能を満たす道具を連れて行くのは当然のことだったのかもしれない。カヌーには、竹筒琴もいっしょに載ってインド洋を渡った。
バリハはとても単純な楽器である。だけど、その背景には人間の持つ本能としての音楽の必要性と、妙なる音を出す道具への愛着がどれだけ深いのよと、つくづく考えさせられる。

ハープ属の形

ハープ属の形をよくよく見ると、基本的に「L字形」をしていて、演奏する姿勢によって方向が変わっていることがわかる。
右の図は同じイラストをコピーして右へ左へクルクル回したものだ。

箜篌
箜篌は音響ボディを抱えて弾く。弦は音響ボディから下方向に向かって張られる。

サウン・ガウ
例えばサウンガウは、音響ボディが底面にある。保管する場合には安定した形だね。比較的小さなハープにこの形が多い。アフリカのハープにも、この形があったりするね。

西洋のハープ
グランドハープやイタリア、スペインなどでアルパと呼ばれている西洋のハープは音響ボディを抱えて弾くが、箜篌と比べると上下が逆だ。弦は音響ボディから上方向に向かって張られる。逆三角形で重心が高いので倒れなかちょっと不安。

現在のいわゆるハープにはもう一本支柱が存在する(右のイラストには描いてないけど)。弦を強く張るほうがいい音がでるので、だんだんと強い弦が開発され、その張力に楽器本体が耐えられるようにしたんだろうね。